逆転の思考法

集中できる環境づくりは意外と侮れない

塾は不要

【関係するマインド】
マインド②環境より先に自分を変えよう
マインド③建設的に考えよう

要約:
集中力を構成する要因は「慣れ」が70%、「環境」が30%
勉強を始めたばかりの時期は集中力が切れることを気にしすぎず、集中しやすい環境を整えることを意識しよう。

勉強初期に確実にぶつかる壁

勉強が習慣になっていない人が勉強をがんばろうとしたときの最初の壁は集中力なんじゃないかなと個人的に思います。

自分自身もそうだったのですが、とにかく集中力が続きません。どんなに簡単な内容でも眠くなったりほかのことをしたくなったりしてしまいます。2時間勉強しようとしても最初の30分で眠くなって寝てしまうのです。別に睡眠時間が足りていないわけでもないのに。そして1時間ほど机に突っ伏して寝てしまった後に罪悪感と絶望が自分を襲います。そんな日々がけっこう頻繁にありました。

集中力が無さすぎてネットで集中力を上げる方法を検索して、「四角の紙にオレンジの地色と青い丸を描いたものを見つめると集中力が上がる」というトンデモな記事でも、藁にもすがる思いで実行するなどしていました。効果のほどは不明ですが、十中八九意味はなかったです。

集中力の構成要素

なんだかんだ受験を乗り越えた後で振り返って思うのは、集中力は「環境」と「慣れ」で構成されているんじゃないかということです。そしてその割合は概ね

環境30%

慣れ70%

と感じています。(もちろん、個人差があると思いますが)

慣れが70%ということは、慣れない勉強をしている時点で集中力は最大でも30%しか発揮されないということです。だとすると、眠くなったりほかのことをしたくなったりしてしまうのは仕方ないと割り切れます。だからそれをやってしまったことを反省はしても、必要以上に後悔して自分を責める必要はないと今では思います。責めすぎて自分の能力が低いと感じて勉強を投げ出してしまうと、勉強しようと思ったあのときの決意は無駄になってしまいます。

また一方で、環境が30%というのも色々と捉えようがあります。勉強に慣れて自然と集中できるようになっても、環境が整っていないと70%の力しか発揮できないということです。そして逆に、勉強に慣れていなくても環境が整っていれば最低限の集中力は保てます

物理的な環境を整える

ここで言う集中できる環境というのは、割と物理的なものです。

  • 勉強する場所で気が散るもの(テレビ・スマホ・漫画・使わない参考書など)がないか
  • 部屋の気温が適切か(暑すぎたり寒すぎたりすると気温に気が散ってしまったり、ストレスになったりする)
  • 血糖値が乱高下していないか(菓子パンやジュースなど糖分を摂りすぎると血糖値が乱高下して眠気を引き起こす)
  • 換気がされているか(換気がされてないと二酸化炭素濃度が高まって眠くなりやすい)

こういったものは人の集中力にかなり影響します。でも、知らない人はこれらに気付けないからどうして自分が集中できないのかわからず、自分の能力の低さが原因なんじゃないかと疑ってしまうのです。

暑い部屋を気合いで涼しく感じるようにするのはなかなか難しいですよね。そんなことに自分の意識を使うより、気温はクーラーに任せてキミは目の前の問題を理解することに集中力を使うべきです。

集中力は能力ではない

集中できないなと感じるときは、キミ自身の能力よりもこういう物理的な環境を疑った方がよいです。

そういえばお昼に菓子パンとジュース飲んだから血糖値乱高下して眠くなってるんだろうな

とか、

なんか酸素薄くね?換気するか

とか、原因がわかれば対策は打ちやすいです。茹でガエルみたいなもので、意外と気づかないうちに環境が崩れていることはよくあるから、こんなふうに考える癖をつけると建設的な対策が取れます。

すぐできるアクション

最後に、集中力が切れにくくなる具体的なアクションを1つ紹介します。

アクション

視界に今の勉強に関係ないものを入れない

人は目に入るものに無意識に意識を割いています。

ぼくは社会人3年目で社会がコロナに見舞われ在宅勤務になったとき、家でのパソコン仕事になかなか集中できないと感じる時期がありました。そこで机をきれいにして目に入るモノの量を減らしたところ、かなり集中できるようになりました。参考までに下に今のぼくの机の写真を貼っておきます。

この記事を読んだ後、1分目を閉じて何も考えないようにしてください。そうすると、視界は真っ暗なのにたくさんの考え事が頭に浮かぶのがわかると思います。目で見えていないのにそうなのだから、目を開けているとそこからの情報がさらに脳に入ってくることは言うまでもありません。

脳は一度に複数のことをこなすマルチタスクがあまり得意ではないです。勉強をしているのに視界に漫画やゲームが見えているとそれについて頭が無意識に考えているのです。娯楽でなくても、英語をやっているときに数学の参考書が見えたりしてもそっちのことを多少考えてしまいます。すると目の前の英語への集中力ががくっと下がって、効率の悪い時間の過ごし方になってしまいます。だから机はできるだけものを減らして、そのとき勉強しているものだけ出ている状態にすると自然と集中力は切れにくくなります。

ちなみにこれは仕事でも結構似ている部分があると思っていて、仕事ができる人は机やパソコンのデスクトップがきれいな確率が高いと感じます。将来のシゴデキの土台作りのためにもきれいな机を心がけましょう。

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