逆転の5つのマインド

マインド②環境よりもまずは自分を変えろ

蝶にならないと飛べない

人生を変えるために行動を起こそうと決めたキミに、1つ注意してもらいたいことがある。それがタイトルにある「環境よりもまずは自分を変えろ」ということだ。

環境を変えること自体はやってもいいと思う。でも、環境を変えれば自分も変われると期待するのは甘い考えだ。これはぼくの実体験に基づく。

うわっ…私の学校の偏差値、低すぎ…?

ぼくは高校1年生で受験勉強を本気でやろうと思ったとき、偏差値39の芸術コースにいることが受験勉強にとってあまりにも不利だと思った。数学は2年かけてIAを習い、IIBは学習しない。理科や社会もセンター試験(今の共通テスト)の範囲とレベルに到底及ばない内容だった。おまけに年々美術の授業数が増えて一般教科の授業はなくなっていく。

入る高校からやり直したほうがいいんじゃね?

と思ったぼくは、今の学校を辞めて進学校に受験しなおそうとした。高校生の時点で周りより1年遅れてでも進学校に入り直したほうが結果的に偏差値は上がるんじゃないかと考えていた。考えていただけじゃなく、先生にも相談した。担任の先生だけでは処理しきれず、親も交えて進路指導部の先生とも話をした。

甘ちゃんな自分に気づいていなかった

この行動力自体は今でもすごいなと思うが、行動の方向性は間違っていたと思う。なぜなら、学校を変えることばかり考えて、肝心の勉強をたいしてしていなかったからだ。努力が求められる環境に身を置けば努力できるようになるというのは何とも甘い考えで、結局まだ他人任せな考えで行動していたんだ。

進路指導部の先生に何を言われたのかはもはや覚えていないが、結局半分なだめられるような形で辞めるのは止めた。

また、同時期に塾も検討していた。親に車を走らせてもらって河合塾マナビスで塾の先生に話を伺ったとき、こういうふうに言われた。

塾のためではなく、ぼくのために言ってくれた言葉

「ここは進学校に通う子がプラスアルファで勉強する場所です。正直あなたの学校は勉強している内容のレベルが受験向きじゃないからその状態でうちの授業を聞いても成績は上がらないと思います。」

これ、今となってはめちゃくちゃありがたい言葉だし本当に僕のことを考えて意見してくれためちゃくちゃいい人だと心から思っているのだが、当時は「いや、なんで入塾断ろうとしてんだよ」と本気で思っていた。この先生の言っていることはつまりこの記事のタイトルでもある「環境よりもまずは自分を変えろ」ということだったのだと思う。塾に入れば勉強して成績も上がると思っていた当時の甘ちゃんな自分はこの先生の優しさに気づけず、不貞腐れながら家に帰った。

自分が変われば環境も勝手に変わる

そうして半分しょうがないなという気持ちもありつつ勉強を続けて成績が上がってくると、ようやく当時の自分の考えが甘かったことに気づいた。
どんなに恵まれない環境であれ、自分がちゃんと努力できれば成果は出るとわかった。
逆に言えば、どんなに恵まれている環境であれ、自分が努力できないと成果は出ない
それに、不利な環境でも勉強して成績が伸びてくると周りの目も変わり、学校の先生もぼくが受験勉強をがんばることをサポートしてくれるようになった。学校では取り扱っていない模試の案内をしてくれたり、数学の質問をしに行ったら参考になりそうな本を貸してくれたり、校長先生が英作文の添削をしてくれたりした。そう、自分が先に変わることで環境が後から変わったんだ。

自分がコントロールできるところに集中する

これは、「影響の輪」が広がったと考えることもできる。自分が影響を与えられる範囲に集中することで、最初は変わらなかった周囲の反応にも影響を与えられるようになる。受験勉強に限らず、まず影響を与えられるのは自分自身の考えと行動だ。ここを変えていくことで、次第に周りの環境も変わっていくはずだ。

今まで勉強をしてこなかった人が勉強を習慣にして偏差値を上げていくというのはとても大変で、想像以上にしんどい。だから環境をガラッと変えて心機一転頑張りたくなる気持ちはよくわかる。だけどそれはキミが変わるために絶対に必要なことではないし、それをやれば十分というものでもない。たとえ環境が変わっても以前の自分は何も変わらずそのままその新しい環境についてくるんだ。眠さを乗り越え、プライドを捨てて、今の環境で歯ぁくいしばって勉強して自分を変える。この行動がシンプルに必要だ。

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