「建設的」とは、現状をよりよくしていこうとする積極的な態度のことだ。
ちょっとわかりにくいかもしれないから、「建設的じゃない」考え方を例に出してみる。
努力できない自分が怖くてやらない言い訳をする
⚪︎「貧乏な家庭に生まれたから、大学に行くお金なんてない」
⚪︎「偏差値の低い学校に通っているから受験なんて無理」
⚪︎「親に地元に残れと言われているから地元を出られない」
これらは、本当はやりたいと思っていること（大学に行きたい・地元を出たい）を実現しようとしない理由を挙げているだけだ。できないと思う理由を挙げても何も変わらない。つまり、言っても何も変わらない考え方が「建設的じゃない」考え方だ。考えるというより「悩んでいるだけで答えを出そうとしていない態度」とも言える。
なぜ建設的じゃない考えをするのか
それは、自分のダメさを目の当たりにするかもしれないという恐怖が理由にあると思う。人生を逆転させるために努力が必要なことはわかっている。だけど、ついつい怠けてしまったり、集中力が続かなくて努力できないとどう思うだろう？
あぁ、自分は本当にダメなやつなんだな
と自分自身で烙印を押すことになる。これはどんな人であれ耐えられるものではないだろう。前に踏み出そうとすると、少なからずこうなる可能性はある。
だったら、最初から踏み出さなければいいんだ。そして、踏み出さないこと自体にも責任を持たなければいいんだ。それがつまり「他人や周りの環境のせいにする」ということだ。こうして建設的じゃない考え方は正当化される。
言い訳は麻薬
言い訳は麻薬みたいなものだと思う。言い訳をした瞬間は慰められて気分が良くなった気がするし、視界が歪んで努力できない自分を目の当たりにすることもなくなるから。
だからこそどんどん依存してしまう。次第に言い訳しないと自分を保てなくなって、ついには言い訳をするために努力しなくなる。
努力していないのだから現状がよくなることもないし、キミの精神は引きこもってばかりで少しも成長せず年だけ重ねる。実態のない「やればできる。自分は本当はすごいやつなんだ。」という気持ちが肥大化して、自分でも自分のことをどうしようもできなくなる。待っているのはただ生きているだけの死んだ人生だ。
麻薬を断ち切ろう
言い訳という麻薬は、本物の麻薬と同じように外に心の拠り所を求めるものだ。だけど自分の影響の輪の範囲外のことを理由にしている限り、キミが一歩踏み出すことはできない。これはマインド②「環境よりもまずは自分を変えろ」で書いた話と同じだ。
実際、貧乏な家庭から大学に行くことや偏差値の低い状況から難関大学に合格すること、親の反対を押し切って地元を出ることは難しいかもしれない。でも、100％無理というわけではないはずだ。だったら、まずは考え方を変えよう。
建設的に考えよう
⚪︎お金がなくても大学に行く方法はないのだろうか？
⚪︎今の偏差値からあの大学に受かるには何をどれくらい勉強すればいいんだろうか？
⚪︎どう親を説得すれば地元を出られるか？
できる前提で必要な行動を考えるほうが話が進むんだ。そしてその行動がなかなかうまくいかないときも、そこからよくしていくには？と常に次の行動を起こせるように頭を働かせる。これが建設的な考え方だ。
偏差値39の高校から大学受験をするには？
ぼく自身、偏差値39の学校に通っているときに進学校に1年遅れで転校しようとしたが、いろいろ考えた結果辞めるのを止めたあと、「今の環境で大学受験するにはどうしたらいいのか」を考えた。ついでに、塾なし。
いきなり進学校の人たちのようなレベルの勉強や勉強時間は無理だから、まずは毎日ある程度の時間勉強できるようになること、そして1教科（英語）を得意にすること。この2つが最初のハードルで、これをクリアしないと次のことも考えられないと思ったので、その2つに集中して日々を過ごした。
まあ、実際こんなにすんなりと考えられたわけではなかった。勉強を毎日続けることで少しずつ確固たる考えになったり、考え方を修正したりしていくことで最終的に辿り着いていた考えだった。
建設的な考え方は一生もの
ちなみに、建設的に考える癖は社会人になってからもとても役立っている。ミスをしてしまっても後悔しすぎず、「ここからどうすればいいか」を考えることで傷を浅く済ませることができるんだ。自分の影響の及ばない範囲の出来事が原因でスケジュールが遅れたり仕事の難易度が上がっていたりしていても、「今から何をすればリカバリーできるのか」を考える以外に状況を改善する方法はないから、意味のない言い訳や他責の時間をなくすことができる。うん、とっても建設的だ。
できない言い訳を探すよりできる理由を考える。
この姿勢が人生に計り知れないほどいい影響をもたらすということはここに約束しておくよ。